数学のケアレスミスって、本人が気を付ければ治せるものと思われがちですが、
わりと、学力の底上げをしないと治らないものだったりします。
「わかっているのにミスったー」とか、中学生でも、「途中のたし算で謎のミスしてしまいました、先生」とか授業でよくありますが、これ、あなどってたら、一生治りません。
気を付ければ手軽に改善できるもの、ではないのです。
講師も、注意して見ていかなければいけないと思います。教育の行き届いていない大手のアルバイト君とかだと、「またミスしたね。次は気を付けようね。」くらいしか言わないでしょうが、それだと本当に治らないですよ。(完全に他塾の悪口ですね…)
数学のケアレスミスをできるだけ早く改善する方法としては、
途中式をしっかり書く!
とにかくこれですね。
途中式をしっかり書くだけで、色んなものが改善されます。
①暗算が少なくなることで計算ミスが減る。
②途中の経過を目で見てわかるので、自分のミスのパターンに気付ける。
③そのミスのパターンを次からは気を付ける意識が働きだす。
②、③がとくに大事かなーと思います。
途中式をしっかり書くことで、その単元については、とりあえず改善されることが多いです。でも、テストが終わって、うかうかしていると、また次の単元でケアレスミスが多発し始めたりもします。
数学は、途中式をていねいに書くことを、1年中、気を付けてください。
答えさえ出せばいい、と思って途中式をおろそかにすると、自分がのちのち痛い目にあっちゃいますよ。(とくに中学生になりたての1年生の皆さんに多いです!)
あとは、地道な学力の底上げをしていきましょう。
以前、ある中学生の男子で、英単語で極端にケアレスミスの多い子がいました。英単語のつづりを、毎回なにかしら間違えるのです。学力は、学校でも平均以上の子で、賢くて、点数や内申以上に、頭の回転が速いな、と思わせる生徒でした。
音メインで英単語を把握していて、例えば、readをreedとしたり、耳で聞いたのをそのまま書いている節がありました。
それはいいとして、
これはケアレスミスの問題というか、そもそも単語のつづりが覚えられていないのが問題なので、授業スタイルを少し変えて、地道な作業を多くその子に課すことにしました。
間違った問題は、ちゃんと全文ノートに書き直させる(できる子だと、そういう作業を面倒くさがったりします。)
宿題で、英単語の一覧表をおぼえてくるのも、必ず5回ずつ書いてきて!と細かく指示を出すようにしたり。(以前は宿題を出すときも、賢く理解力の高い子なので、「ここからここまでをおぼえてきてください」というざっくりした指示で十分だと思い、地道な作業を課していなかったのです。)
これで、数ヶ月したら、英単語のケアレスミスがなくなりました。いつの間にかなくなっていたので、わたしも「そういえば…」って感じで。
英単語のケアレスミスを治すのにも、その子への授業のスタイルを少し変えてまで、やる必要があったというわけです。
「ミスしないように気を付けてね!」と言うだけでは、治らないということです。
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